
クラウド会計ソフトを運営されている企業様の税理士検索サイトのリニューアル、及びキーワード調査から原稿制作・CMS入力までを担当させていただきました。
従来のサイトは、キーワード設計がし切れていないという課題があったことから、リニューアルによって明確にキーワードを設計しながらサイト構造を再構築することで、流入及びCVの最大化を図ることを目的としました。
税理士検索サイトのSEOコンテンツ施策
税理士検索サイトのSEOコンテンツ施策では、キーワード調査や記事制作の前提として、最も大事にしたのが「ユーザーにとって本当に有益なWebサイトかどうか」という視点です。Googleが検索結果で評価するのは、ユーザーの疑問や課題にしっかり応え、必要な情報を過不足なく提供しているサイト。つまり、ユーザーが「役立った」と感じるようなサイトづくりを意識すれば、自ずと検索上位も狙えるという考え方に基づいています。そのため私たちはまず、「ユーザーにとって有益なWebサイトとはどういうものか」をとことんリサーチ。そこで得た知見をもとに、SEOコンテンツへ無駄なく反映させるための制作ルールを整備し、ブレのない運用体制を構築しました。
はじめの1歩「ペルソナの設定」
コンテンツ制作のルール化において、最初に着手すべきステップは「ペルソナの設定」です。ペルソナとは、ビジネスゴールを達成するために具体的にアプローチすべきターゲットユーザー像を言語化したもの。これが明確になっていないと、誰に向けてどんな情報を届けるべきかが定まらず、内容に一貫性のないコンテンツが量産されてしまいます。そこで私たちは、コンテンツ単位でそれぞれ丁寧にペルソナを設定しました。たとえば「○○という記事」のペルソナは、「田中聡子さん、フリーランスのデザイナー、28歳、家族と同居、年収は500万円前後」など、実在しそうな人物像まで具体化。このように、ターゲットをしっかり描くことで、ユーザーの立場に立った内容構成がしやすくなり、SEOとユーザー体験の両立が可能になります。コンテンツの精度を高めるには、こうした土台づくりが不可欠です。
ペルソナへのヒアリング
ペルソナを設定したあとは、そのイメージに近いユーザーにできるだけ直接ヒアリングを行いました。可能な限り対面やオンラインで話を聞き、実際の生活背景や悩み、ネット上での行動パターンなどを把握することを重視しました。こうしたヒアリング内容をもとに、ペルソナ像を何度も見直し、机上の空論にならないようリアルな像に近づけることに努めました。実際に会話してみると、こちらが想定していなかった意外なニーズや価値観が見えてくることも多く、新たな切り口や課題の発見につながります。また、検索エンジンの先にいる「誰か」の姿が具体的にイメージできるようになるので、ユーザーの抱える問題やその解決方法、検索意図に寄り添ったストーリー設計がしやすくなり、結果としてコンテンツの土台もしっかり固まります。こうしたプロセスが、狙ったキーワードに対して深みのあるコンテンツを作るための重要なステップになっています。
コンテンツマップの作成
ここまでの準備が整ったら、次のステップはペルソナの思考や行動を時系列で整理した「カスタマージャーニー」の作成です。
ユーザーがどのタイミングでどんな情報を求めているかを視覚的に把握できます。そのうえで、各フェーズで提供すべき情報や接点を整理し、具体的なコンテンツマップを作成します。コンテンツマップとは、ペルソナの背景や目的、課題、情報ニーズなどをもとに、どのようなコンテンツを、どの順番で、どんなトーンで届けるかを整理したものです。このマップをベースにすることで、ユーザーにとって自然で負担のない情報導線を設計することができます。また、各コンテンツごとに設定したペルソナの行動や心理の変化を可視化することで、感情の起伏や意思決定のポイントも明確になります。
コンテンツの役割がよりクリアになり、必要な情報を的確に届けられるようになります。全体の情報設計の精度を高める意味でも、コンテンツマップは欠かせない工程です。